財団法人内外財務研究所



研究会レポート
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[本日のテーマ]
? サブプライム問題 PART-2

1.日時 平成20年3月14日 ?
2.場所 御堂アーバンライフビル ?
3.出席者 本日のリーダー
出席者
高嶋 信夫(当財団理事長)
声元 通夫(当財団理事)

1.世界金融市場への影響

米国株式市場の乱高下を受けて、日本株も乱高下した。下げ幅は米国以上に大きい。これは日本市場のシェアの61%が外国人投資家であること、また日本の福田政権が何もこの対策を打たないことだ。

欧州に飛び火して、英国は米国の影響をこれからかなり受けそうだ。HSBC銀行は1兆円以上の損失を計上する。ドイツの銀行も同程度の影響は免れない。

米国の立てつづけの金利引下げに、日本の超低金利では下げる余地が無いことも問題だが。

2.モノライン(住宅ローン保証会社)問題が顕在化

モノラインは住宅ローン返済不能の場合、金融機関から保証金を受け取り、その金融機関が販売した、証券化商品の元利払を保証するものだが、差し押さえの累増で、経営が極度に悪化してきた。モノラインの事業規模は、日本円で換算して235兆円の規模である。
当然モノライン会社の格付けも低下して資金調達も難しくなってきている。

モノラインの格付けが下がると、米国内の州債の保証ができなくなるのでモノライン会社の資金調達に支障をきたすことになり、関連する問題が次々と広がっている。


3.サブプライム問題は21世紀型の金融危機だ!

世界の隅々までグローバル化が進み、極端に金融工学を駆使した証券化商品が開発され、複雑に組み合わされ世界中に販売されたので、実績がつかめなくなっている。

米国や欧州に比べて、日本やアジア諸国は比較的サブプライムの損失につながる実績は軽微になりそうである。現在、世界で20兆円の損失といわれている。この問題の解決には今年いっぱいかからないと、全体の像はつかめないが、この何倍もあると推定している。


4.日本版サブプライムの問題も出てくる

今から10年前、住宅金融公庫による史上最低の2%である住宅ローン総額7兆円が売り出された。これは米国のサブプライムローンと同じで、低所得者優遇として、年収400万円以上の所得基準を300万円まで大幅に緩和した。

まもなく10年目を迎えることになると、金利が2%から2倍の4%に引き上げられることになるので、返済額は1.2倍に急増するので、返済困難になる者も出てくるだろう。

ここ9年間、給与所得者の賃金は低下しており、所得が減少していることが大きな問題点としてクローズアップされてくる。これらの対象者への早めの対応が望まれる。



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