財団法人内外財務研究所



研究会レポート
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[本日のテーマ]
? サブプライムローン問題

1.日時 平成19年11月21日 14時〜16時
2.場所 御堂アーバンライフ 会議室
3.出席者 本日のリーダー
出席者
高嶋 信夫 (当財団理事長)
声元 通夫(当財団理事)
山科 裕  (当財団評議員)

●サブプライムローンの余波と懸念について

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@ 低所得者向け米国の住宅ローンのリスクが世界中にバラまかれて、米国内EU諸国は大混乱に陥った。特にロンドンやドイツでは金融機関の取り付け騒ぎも起った。
A サブプライムローンは全体で約120兆円、その10%が延滞となっている。金額で12兆円。(07年8月)、あと6割以上が08年前半に発生する。
B サブプライムローンは住宅購入者のローンを金融機関が早期に資金回収を図るために、証券化したものである。複雑な金融工学を使った商品なので大型ファンドや投資信託などに組み込まれた。
C 米国の住宅バブル崩壊は昨年から始まっていたが、米格付け会社はAAA,AAをつけ大きな信用格付けを行ってきたことが、大問題発生となった。

●サブプライムローンによる影響

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@ メリルリンチ1兆円を筆頭にシティグループなども大幅な大損害となった。日本国内でも野村証券はじめメガバンクも大きな損失を計上した。
EU諸国の損失もドイツを始め広域に及んでいる。
A 世界の株価も暴落、乱高下を繰りかえしている。これによる世界の信用収縮が大きく、証券化のファンド組成もストップする事態となった。資金調達、資金運用も証券化商品を敬遠する動きとなった。
B 04年ころからサブプライムローンは大きく伸びたが、主にヒスパニック系の人たちが多く、ローンがスタートしてから3〜5年目から元利返済が急増する仕組みなので、これに住宅価格が低下するので、逆資産効果に耐えられなくなる範囲がますます広がり、焦げ付きが累増する。

●今後のファンド運用が変わる

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@ 当面は米国の住宅ローン市場全体で1200兆円の10%だが、プライム(優遇ローン)ローンに及ぶことが、当然考えられるので、当面政策金利の引き下げの実行を図り、プライムローンに火がつかないようにすることが先決となっている。
A 資産運用から住宅ローン証券化商品関連をはずし、原油や穀物、金などの市場商品にシフトして行くだろう。ヘッジファンドはいち早く運用戦略を変えている。
B 投資信託、ファンドの運用も同じ動きとなる。投資銀行、証券会社もババ抜きゲームに参加したことにおおきな反省の局面に立ち至っている。


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