財団法人内外財務研究所



研究会レポート
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[本日のテーマ]
? 07年の経済展望・地方経済の行方

1.日時 平成18年12月14日 (木曜)
2.場所 御堂アーバンライフ 当財団事務所
3.出席者 本日のリーダー
研究会員 1名
矢倉 隆夫 氏(矢倉研究所 所長)
高嶋 信夫(当財団理事長)

2007年の経済展望 高嶋総合研究所 高嶋 信夫

景気は引き続き明るくなる
? 景気回復は昨年に引き続き回復のスピードを早めるだろう。国内の設備投資が順調に伸び、輸出関連も好調、国内の消費も昨年よりも順調に伸びることが期待できる。
大都市圏と地方との格差はなお厳しいだろう。

M&Aが急速に増加する
? 07年5月から1年先送りなっていた「三角合併」が解禁になる。
米国大手ファンドを中心に大型M&Aの買収合戦が始まる。
企業は株価の時価総額を上げることに注力するので、株価は上昇トレンドとなろう。

団塊の世代の大量退職が始まる
? 07年度から団塊の世代の退職が5年間にわたって続く。総額80兆円というマネーが支払われる。退職金が何に使われるのかが大きな問題。

大増税はどうなるのか?
? まず、消費税の動向が気になるが、これは参院選が終わってから結論が出るだろう。
実施は08年から、8%は予想される。
デンマークやアイルランドでは財政再建において、歳出削減7割・増税3割であった。

米国経済の減速が気になる
? 米国のビックスリーの業績低迷が続いている。不動産価格の下落が大きい影を落としている。一方、ドル還流を通じて世界から金を集め、株価は上昇基調となるだろう。

07年の株価、為替、金利、金価格はどうなるか
?
1. 株式の動向
M&Aや資源株の動向いかんもあるが、日経平均20,000円台を予想する。
2. 為替の動向
毎年のことながら予測は難しいが、115円〜125円。
3. 金利の動向
デフレ脱却が明確になったので、長期金利は今年5月〜8月に引き上げか。
2%〜2.5%まで上昇するかも。
4. 金価格の動向
ペーパーマネーから実物資産への動きが活発となるので、引き続き強い相場が続くだろう。
1g=2,500円も期待できる。
5. 地価の動向
急上昇した都心部の地価も頭打ち、地方の地価は依然として収益還元法で考えるとまだ下落の余地がある。

地方経済の展望

?
1. 地方と大都市圏では、人口の二極化がすすんでいる。
地方から大都市圏への人口移動という現象が著しい。
人口の移動加速で、人口が増加したのは東京、神奈川、愛知を中心に予測を上回る人口が増加している。
2. 東京、神奈川では、企業向けのサービス業が集積していること。
愛知では地域内産業の主力である自動車、電気機械が好調であることだ。
3. これらの地域は他の地域と比べても、景況感は良く、雇用状況や賃金も良く完全に景気は回復しているようだ。
4. 地域経済の苦しさは、県が主導し、公共事業と工場に依存してきた地域経済から脱却出来ないことだ。90年代から公共事業の需要創出効果も低下したのが響いている。
5. 雇用が失われると、仕事を求めて他県への流出が起こるとともに、学生などが東京などからUターンも難しくなる。人口減少は悪循環に陥っている。これがまた高齢化に拍車をかけている。
6. 何よりの特効薬は人口の増加策である。
シャープの三重県亀山工場への産業集積に成功したことや、トヨタグループが豊田市、刈谷市に工場や関連企業を集積している。この効果は抜群である。
7. 東京都と沖縄県を比較してみると、一人あたりの県民所得は約2.1倍の差がある。
8. このまま人口減少が続くと、人口が増加していく地域と、減少がつづく地域と完全に二分して、産業集積の差は、成長する地域と衰退する地域とに二分する。
地域政治の思い切った政策が何より急がれる。


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